老後の不安に直面したアメリカ人たちは、終の棲家としての家を求めた。低所得者にサブプライムローンで家を提供した企業の無法ぶりには目が点になる。
ケイシー・セリン。年収360万円、24歳のウエブデザイナー。クレジットカードの負債は200万円。このような人が、わずか1年で7件の家を購入できた! 「自己申告ローン」という所得を自己申告(ようするに収入を偽ることができる)すればローンが組めるのだ。セリンは、住宅バブルブームのなかで家を転売しようとしたがバブルは崩壊していたため家は売れない。当然のことながら破産。破産総額は約2億円。セリンは破産の経緯をすべてブログで公開し、アメリカ中が、住宅ローン会社のいい加減さを知ることになった。そしてこのサブプライムの破綻が、世界恐慌の引き金になっていったのである。アメリカ中で破産して、家を差し押さえられ、ホームレスが急増している。
「バカな奴らだと責めてはいけない。アメリカ人は住宅以外に老後を託すものがなかったのだ」(町山)
ブッシュ大統領は、アフガニスタンとイラクで戦争を始めただけでなく、アメリカ国民の生活をも破壊していたのである。
書評空間::紀伊國屋書店 プロの読み手による書評ブログ - 『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』町山智浩(文藝春秋) :石井政之の書評ブログ日本も同じ。ローン支払い終わったら、それを売って老後の生活費にあてようとしている人たちが一杯いるよ。